【 売却時の査定について 】


本記事のまとめ
  1. 「机上査定」「訪問査定」とは
  2. 査定額の根拠を確認してみましょう
  3. 不動産売却成功のカギはパートナー選び

不動産の査定では「机上査定」と「訪問査定」の2種類


【机上査定】とは

物件現場には訪れずに、登記事項証明書をはじめとする書類や近隣の類似物件の取引相場・公示地価や固定資産税評価額、土地の大きさや形、地目、用途地域など資料で知ることのできる範囲の情報から査定額を算出します。

 

メリット

すぐに査定額がでる・取引事例数が多いマンション査定に向く


デメリット

精度にぶれがでる・個別性の高い注文住宅には向かない

 

売却するかを検討段階の方やサクッと相場を知りたい方、ご多忙や遠方にお住いで訪問査定時にお立合いいただくことがむずかしい方は机上査定を選択されることが多いです。

【訪問査定】とは

事前に机上査定をおこなった上で、実際に現地を訪れ得られた情報(屋内の状態や設備、日当たり・駅からの距離やスーパーや学校など生活施設や周辺環境など)を十分に反映させ査定額を算出します。建物の場合は立合いの必要があります。

 

メリット

現実的な査定額がでる・担当者と直接出会って人柄を感じ取ることができる

 

デメリット

査定に時間がかかる・建物の場合は立合いが必要

 

実際に不動産のご売却を考えている方は、訪問査定を受けることが原則になると思います。担当者と直接出会い、質問や相談などをすることによって、不動産業者や担当者が誠実であるか?自分に合うか?を確認することができます。地元の業者による訪問査定を数社受けることをおすすめします。

査定額を正しく見定めるには


「恋は盲目」ならぬ 「高値査定は盲目」!?

 

不動産の査定を依頼して、想定価格よりも高い査定額を提示されると思わず「 お!高値がついた!この業者にお願いしよう! 」となってしまいそうです。

 

不動産の売却を考えたとき、事前に複数の業者から査定を受け比較検討をしてください。

とは言っても、実際に複数の業者から価格差のある査定書を受けとると、何を基準に判断していけばいいのか分からなくなってしまいます。

 

くれぐれも、査定額だけで選んでしまわないように気をつけましょう。

 

当然のことですが・・

「 査定額が高い = 良い不動産業者 」というわけではありません。

「 査定額が高い = 実際に高く売ってくれる会社」とは限りません。

実際に販売がスタートすると、査定額は「あくまで、査定額」なのかもしれません。

 

査定額を低く出した業者の話に耳を傾けてみる


相手を知り己を知れば百戦あやうからず?!

 

査定額が低かった業者にも、必ず査定の根拠があるはずです。低い価格だからとスルーせずに、ぜひ詳しく説明を受けてみることを、おすすめします。

 

査定が高ければ高く売れる!との記事もよく目にしますが、ここでも重要なのは、高値で提示された査定額に、きちんとした根拠があるのか?を見極めることです。受け取った査定資料などによく目を通し、担当者から詳しく納得のいくまで説明を受けてみてください。

 

査定を見誤り高値をつけてしまっている場合や、売却依頼を受けるために査定額を故意に高く値付けしている場合など、査定額と実際に売れる価格とが大きく乖離していた場合は、いざ販売をスタートしたものの、思うように反響が得られなかったりなかなか売れない物件になってしまったり、担当者から度々値下げの要求を受けたり、結果的には他社が査定した額よりも下回る価格で売却することになってしまう可能性も否めません。

不動産の売却を成功させるためには


パートナー選びが重要!

 

「可能な限り高く!それでいて、きちんと売れる価格!」を根拠をもとに導き出し、いざ、売却に臨むことです。 

 

一般的に中古住宅の売買では「大手だからスグに売れる」「大手だから高く売れる」といったことはなく企業規模よりも担当者のスキルに影響されることが多いといわれています。ですので、不動産の売却を成功させるためには、パートナー選びがまず大切になってきます。

 

訪問査定を依頼された場合は、この先、あなたのパートナーとなるかもしれない当者としっかりコミニュケーションをとってみましょう。実際に売却を依頼することになると、これから数ヶ月間、ひいては、末永いお付合いになるかもしれませんから。遠慮なくどんどん質問・疑問を伝え、その対応や話し方など担当者との相性診断をしてみてください。

 

コツは、恋人選びの基準ではなく× 結婚相手選びの基準で

 

実際に、販売をスタートさせると、度々やりとりをおこなうことになります。重要で繊細な内容を綿密に打合せることも必要です。

場合によっては、タッグを組んで一緒に難題を乗り越えていく場面も出てくるかもしれません。うわべのキレイ事だけでは乗り切れないかもしれません。

あなたに対して、常に正直で誠実な人か、とか。知識豊富でタフマインドか、とか。汗を流して駆け回ってくれる人か、とか。最後までしっかり責任を果たす人か、とか。たかが担当者、されど担当者です。ま、基本的には、あなたにとって正直に話せて、どんなことでも気軽に相談できるような人柄の担当者をおすすめします。

 

今、手放そうとしている不動産は「親から受け継いだ大切な資産」「ご自身の人生をかけた大きな財産」なのです。

それを託すことになる、パートナーの選択は、くれぐれも慎重になさってください。

 

大切な不動産のご売却を大成功させていただけるよう、心から応援しています!!

 

POINT!


不動産査定は1社だけでなく、数社からとってください。

不動産査定では「机上査定」と「訪問査定」の2種類の査定方法をとっている業者が多いです。

複数の業者から査定をとる方法として、インターネットによる一括査定やリモート査定を利用する方法もありますが、場所や築年数、間取りなど一般的な条件から導き出される平均的な金額にすぎないかもしれませんので、ぜひ地元の業者による訪問査定を受けることをおすすめします。

 

不動産査定を依頼したら、気がかりなことや疑問・質問など、なんでも何度でもお話しください。

「 希望 」や「 売却理由 」なども伝え、担当者としっかりコミニュケーションをとってみましょう。

その担当者と、これから数ヶ月間、ひいては、末永くお付合いすることになるかもしれません。

 

そして、売主様もご自身の不動産の価値をある程度知るように心がけてください。

チラシやインターネットで、近隣に出ている売り物件の情報を集めてみましょう。

不動産が所在している土地の路線価や近隣の公示価格などを、あらかじめ知っておくのも1つです。

 

▼参考資料リンク

路線価図・評価倍率表のHPへのリンクです 

https://www.rosenka.nta.go.jp/

国土交通省地価公示・都道府県地価調査のHPへのリンクです 

https://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0